下関市立美術館

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 特別展  アフリカの仮面と美術 〜生命と創造の大地〜

展覧会紹介 関連催事 図録
みどころ 作品の一部をご紹介

みどころ

 本展は、一般的な美術ファンにとっては未開拓の世界といえる、アフリカの美術を紹介するものです。
 日本では、地中海世界の一部であるエジプトについては以前から展覧会も数多く行なわれてきましたが、 よりアフリカらしいアフリカ――サハラ砂漠より南のアフリカ、赤道アフリカの文物に接する機会は限られています。 そうした中、赤道アフリカのうちでも大西洋側の地域、 西アフリカの仮面文化に着目する本展は、アフリカ美術の真髄に接するまたとない機会です。
 アフリカの造形は、どちらかといえば抽象的なものが主流の観がありますが、 一方の極には古代ギリシアのものと間違われたほど写実的な表現を行なった文化(イフェ王国など)もあります。 現代の日本人にはときに奇怪とも見える内容もありますが、人類の想像力の複雑さと広がりが実感されます。
 今回出品されるのは、今秋、山梨県にオープンする アフリカンアートミュージアムの館長 伊藤 満氏の個人コレクションです。 伊藤氏は、ヨーロッパのアフリカ美術コレクションに触発され、1990年代からご自身の蒐集を進められています。 デザイナーとして長らく活躍され、肥後金工(刀装具)の研究家でもある氏は、 アフリカ美術の<アート>としての魅力を最大限にひき出すことをコンセプトとし、 人類学や民族学など学術的な展示とは視点の異なる構成を試みています。

 

作品が展示される国々(地図は略図です)


@:マリ A:ブルキナファソ B:ガーナ
C:コートジボアール D:リベリア
E:シエラ・レオーネ F:ギニア・ビサウ
G:ギニア H:ナイジェリア I:カメルーン
J:ガボン K:コンゴ L:ザイール
M:アンゴラ N:タンザニア

アボゴ・ムオ マスク
© アフリカンアートミュージアム

【展示作品の一部をご紹介】

左の作品:
《アボゴ・ムオ マスク》
イボ族(ナイジェリア)19世紀末 木に着彩

かつてロッテルダムの古いコレクションに収められていた名作。
イボ族は、ナイジェリアで人口1,000万以上という大集団だが、 村ごとに独自の伝統があり仮面は1,000種を超える。
《アボゴ・ムオマスク》は女性をあらわすが、男子が着用する。
四つの角状のものは髪の毛。白と黒の彩色もこの民族の仮面の特徴。

オニ(王)の頭像
© アフリカンアートミュージアム

左の作品:
《オニ(王)の頭像》
イフェ王国(ナイジェリア)12〜15世紀 青銅

イフェの美術はアフリカ大陸の美術の中でも最重要とされるもの。
20世紀のはじめ、ドイツ人によってイフェの彫像(青銅や素焼き)が発見されたとき、 作風が写実的で高度な技術水準を示すものであったため、発見者はこれらを古代ギリシアに由来するものと考えた。
イフェ王国の美術で最も古いものは11〜15世紀にさかのぼると考えられているが、 その実態は謎に包まれており、前後の文化とのつながりもわからない。

長い顔の男性頭像
© アフリカンアートミュージアム

左の作品:
《長い顔の男性頭像》
ノック文化(ナイジェリア) 紀元前300〜紀元後300年頃 テラコッタ

アフリカで最も古い文化であるノック文化のテラッコッタ。
類作の中でも最高水準の作品。
馬の顔をした男の像で、あごに手を当てていた痕跡があり、 本来は全身像であったと思われる。大胆なデフォルメで強いインパクトを与える表現。