第1章 総則
第1節 通則
第1条 この条例は、下関市民の良好な環境を保全するため、市長、事業者及び市民の責務を明らかにするとともに、施策の基本となる事項を定め、その総合的推進を図ることにより、市民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 良好な環境 市民が健康な心身を保持し、快適な生活を営むことができる自然環境及び生活環境をいう。
(2) 公害 事業活動その他の人の活動に伴って生ずる大気の汚染、水質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。)、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下(鉱物の掘採のための土地の掘さくによるものを除く。)及び悪臭によって、人の健康又は快適な生活が損なわれることをいう。
第2節 市長の責務
第3条 市長は、市民の良好な環境を保全するため、必要な施策を策定し、及びこれを実施する責務を有する。
第4条 市長は、良好な環境の保全に関する知識の普及を図るとともに、良好な環境の保全の思想を高めるように努めなければならない。
第5条 市長は、良好な環境の保全を図るため、必要な財政上の措置、技術的な援助その他の措置を講ずるように努めなければならない。
第6条 市長は、良好な環境を保全するため、必要な監視及び調査をしなければならない。
第7条 市長は、良好な環境の保全に関する苦情を迅速かつ適正に処理するように努めなければならない。
第3節 事業者の責務
第8条 事業者は、その事業活動によって良好な環境に支障を及ぼすことのないように、自己の責任と負担において、必要な措置を講ずる責務を有する。
第9条 事業者は、市長又はその他の行政機関が実施する良好な環境の保全に関する施策に協力しなければならない。
第10条 事業者は、土地の区画形質の変更(以下「開発行為」という。)をしようとするときは、山林、河川、海浜等の良好な自然環境の保全を図るとともに市民の生活環境の保全に努めなければならない。
第11条 事業者は、その事業活動に伴って生ずる公害を防止するため、必要な措置を講ずるとともに、その事業に係る施設を適正に管理しなければならない。
第12条 事業者は、その事業活動に伴って生ずるばい煙、汚水、廃棄物等の処理等公害を防止するため、必要な技術の研究及び開発に努めなければならない。
第13条 事業者は、市長と公害防止協定を締結するように努めなければならない。
第4節 市民の責務
第14条 市民は、良好な環境の保全に関する意識を高めるとともに、良好な環境の確保に寄与するように努めなければならない。
第15条 市民は、市長又はその他の行政機関が実施する良好な環境の保全に関する施策に協力しなければならない。
第16条 市民は、その占有し、又は管理する土地又は建物及びその周囲の清潔を保ち、相互に協力して地域の生活環境を保全するように努めなければならない。
第2章 自然環境の保全
第1節 保存樹等の保存
第17条 市長は、良好な環境を保全するため、必要があると認めるときは、規則で定める基準に該当する樹木又は樹木の集団を、その所有者の同意を得て保存樹又は保存樹林(以下「保存樹等」という。)として指定することができる。
2 市長は、前項の指定をするときは、その旨を当該保存樹等の所有者に通知しなければならない。
3 第1項の規定は、次に掲げる樹木又は樹木の集団については、適用しない。
(1) 文化財保護法(昭和25年法律第214号)の規定により指定され、又は仮指定された樹木又は樹木の集団
(2) 森林法(昭和26年法律第249号)の規定により指定された保安林に係る樹木又は樹木の集団
(3) 国又は地方公共団体の所有又は管理に係る樹木又は樹木の集団で前2号に掲げる以外のもの
第18条 市長は、保存樹等が前条第3項各号のいずれかに該当するに至ったとき、又は保存樹等について滅失、枯死等によりその指定の理由が消滅したときは、遅滞なく、その指定を解除しなければならない。
2 市長は、公益上の理由その他特別な理由があるときは、保存樹等の指定を解除することができる。
3 所有者は、市長に対し、保存樹等について前項の規定による指定の解除をすべき旨を申請することができる。
4 前条第2項の規定は、第1項又は第2項の規定により指定を解除する場合について準用する。
第19条 保存樹等の所有者が変更したときは、新たに所有者となった者は、遅滞なく、その旨を市長に届け出なければならない。
第20条 市長は、保存樹等の指定をしたときは、規則で定めるところにより、これを表示する標識を設置しなければならない。
第21条 所有者は、保存樹等について枯損の防止その他その保存に関し必要な措置を講ずるように努めなければならない。
2 何人も、保存樹等が大切に保存されるように協力しなければならない。
第22条 市長は、規則で定めるところにより、保存樹等に関する台帳を作成し、これを保管しなければならない。
第23条 市長は、所有者に対し、保存樹等の枯損の防止その他その保存に関し必要な助言又は援助をすることができる。
第2節 緑化の推進
第24条 市長は、その管理する公園、広場、道路その他の公共施設に樹木を植栽する等緑化に関し、その推進を図るように努めなければならない。
第25条 宅地等の所有者又は管理者は、自然環境を保全するように努めるとともに、当該宅地等に樹木を植栽する等自ら緑化を図るように努めなければならない。
第26条 住宅等の団地で規則で定める規模以上のものを造成しようとする者は、当該団地の緑化に関し、あらかじめ、市長と協議し、その緑化の推進を図るように努めなければならない。
第27条 工場等で規則で定める規模以上のものを設置しようとする者は、当該敷地内の緑化に関し、あらかじめ、市長と協調し、その緑化の推進を図るように努めなければならない。
第3節 開発行為の規制
第28条 規則で定める規模以上の開発行為(法令の規定により許認可を受けなければならないものを除く。以下同じ。)をしようとする者は、あらかじめ、その旨を規則で定めるところにより、市長に届け出なければならない。
第29条 市長は、前条の規定による届け出をした者に対し、必要な助言又は指導をすることができる。
2 市長は、前条の規定に違反する者又は前項の助言若しくは指導に従わない者に対し、当該開発行為の停止、計画の変更等必要な措置をとることを命ずることができる。
第3章 生活環境の保全
第1節 騒音等の規制
第30条 何人も、良好な生活環境の保全に支障を及ぼすおそれのあるばい煙、粉じん、汚水、騒音、悪臭等を排出し、発生させ、又は飛散させないように努めなければならない。
第31条 何人も、法令に違反しない場合においても、夜間においては付近の住民の安眠を妨げる騒音又は振動を発生させないように努めなければならない。
第32条 特定建設作業(騒音規制法(昭和43年法律第98号)及び山口県公害防止条例(昭和47年山口県条例第41号)に規定する特定建設作業をいう。)を伴う建設工事を施工しようとする者は、あらかじめ、当該作業場の周辺住民に対し、作業時間、騒音防止の方法等について説明する等周知を図るように努めなければならない。
第33条 自動車(原動機付自転車を含む。以下同じ。)の保有者及び運転者は、その自動車の必要な整備及び適正な運転を行うことにより、自動車排出ガス及び自動車騒音を最小限に抑制するように努めなければならない。
第2節 公共の場所の清潔保持
第34条 何人も、公園、広場、キャンプ場、海水浴場、道路、河川、港湾その他の公共の場所(以下「公共の場所」という。)を汚さないようにしなければならない。
第35条 公共の場所において、印刷物等を公衆に配布し、又は配布させた者は、その印刷物等が散乱した場合は速やかに清掃しなければならない。
第36条 土木工事、建築工事その他の工事を行う者は、その工事に際し、土砂、廃材、資材等が公共の場所に飛散し、脱落し、流出し、又はたい積しないように適正な措置を講じなければならない。
(空地の管理)
第37条 空地の所有者又は管理者は、当該空地が雑草の繁茂等により、災害、犯罪及び廃棄物の不法投棄の誘発源並びに蚊、ハエ、野ネズミ等の発生源とならないよう清掃保持に努めるとともに、特に人の健康に害を及ぼすおそれのある雑草を除去する等、当該空地の適正な管理を行わなければならない。
第4章 補則
第38条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、その職員に、工場その他の場所に立ち入り、帳簿書類その他の物件を調査させ、若しくは検査させ、又は関係人に対し、必要な指示若しくは指導を行わせることができる。
2 前項の規定により立入検査等を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
第39条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
第5章 罰則
第40条 第29条第2項の規定による命令に違反した者は、10万円以下の罰金に処する。
第41条 第38条第1項の規定による立入検査等を拒み、又は妨げた者は、2万円以下の罰金に処する。
第42条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業員が、その法人又は人の業務に関して前2条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
(施行期日)
1 この条例は、平成17年10月1日から施行する。
(条例の廃止)
2 下関市環境保全条例(昭和50年下関市条例第1号)及び豊田町ほたるの里環境保全条例(平成9年豊田町条例第4号)(以下これらを「旧条例」という。)は、廃止する。
(旧条例の廃止に伴う経過措置)
3 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)前に、旧条例の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。
4 施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお旧条例の例による。