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■悪臭


 悪臭公害は騒音・振動と同様に感覚公害と言われます。また騒音・振動と違って影響範囲が半径数kmにも及ぶため、発生源の特定が難しいという特徴があります。また単体では気になる臭いでなくても、他のさまざまな臭いと複合することで、不快な臭いになる場合も多々あります。

 悪臭防止法では不快臭を放つ22物質を特定悪臭物質(*1)と定め、その基準値を設けています。規制地域内では全ての事業者に対して、敷地境界・排出口・排出水から出る臭気を基準値以下にしなければならない規制がかけられています。現在、下関市ではこの22物質に対して機器を使った悪臭分析を行い、事業者の監視を行っています。

 悪臭分析法には機器分析の他、人間の嗅覚を用いた官能試験法があります。悪臭防止法ではそのいずれかの分析法を選択することができ、それぞれにメリット・デメリットがあります。最近の傾向では官能試験法による悪臭規制が他の自治体で導入されてきています。現在、下関市では機器分析を用いて悪臭の分析を行っています。

 *1 特定悪臭物質には以下の22物質があります。括弧内は臭いの特徴。
    1.アンモニア (特有の刺激臭)
    2.メチルメルカプタン (腐ったたまねぎ臭)
    3.硫化水素 (腐った卵臭)
    4.硫化メチル (腐ったキャベツ臭)
    5.二硫化メチル (腐ったキャベツ臭)
    6.トリメチルアミン (腐魚臭)
    7.アセトアルデヒド (青臭い刺激臭)
    8.プロピオンアルデヒド (刺激的な甘酸っぱい焦げた臭い)
    9.ノルマルブチルアルデヒド (刺激的な甘酸っぱい焦げた臭い)
    10.イソブチルアルデヒド (刺激的な甘酸っぱい焦げた臭い)
    11.ノルマルバレルアルデヒド (むせるような甘酸っぱい焦げた臭い)
    12.イソバレルアルデヒド (むせるような甘酸っぱい焦げた臭い)
    13.イソブタノール (刺激的な発酵臭)
    14.酢酸エチル (刺激的なシンナーのような臭い)
    15.メチルイソブチルケトン (刺激的なシンナーのような臭い)
    16.トルエン (ガソリンのような臭い)
    17.スチレン (エーテル臭)
    18.キシレン (ガソリンのような臭)
    19.プロピオン酸 (酸っぱい刺激臭)
    20.ノルマル酪酸 (汗くさい臭い)
    21.ノルマル吉草酸 (むれた靴下の臭い)
    22.イソ吉草酸 (むれた靴下の臭い)
 



※悪臭事故が発生した場合には通報義務があります

規制地域内の事業場(*1)において、規制基準(*2)を越える、あるいは越える恐れのある悪臭事故が発生した場合には、すぐに応急措置及び速やかな復旧を講じるとともに市長に通報する義務(悪臭防止法第10条第2項)があります。ただし、大気汚染防止法及び石油コンビナート等災害防止法に基づく通報をした場合には通報の必要はありません。また、状況によっては応急措置命令が発動されることがあります。

 *1 規制地域内の事業場
       平成17年2月13日下関市告示第24号により規制地域を指定しています。
       下関における規制地域は都市計画法に基づく用途地域となっています。
       つまり、今回の通報義務は規制地域内のすべての工場・事業場が対象となります。

 *2 規制基準
       平成17年2月13日下関市告示第25号により規制基準を指定しています。
       下関市では特定悪臭物質の濃度規制としており、現在22物質が指定されています。