○下関市旅館業の施設の設置基準等に関する条例
平成24年6月29日
条例第44号
(趣旨)
第1条 この条例は、旅館業法(昭和23年法律第138号。以下「法」という。)第3条第3項第3号及び第4項(これらの規定を法第3条の2第2項、第3条の3第2項及び第3条の4第3項において準用する場合を含む。)、第4条第2項並びに第5条第1項第4号並びに旅館業法施行令(昭和32年政令第152号。以下「政令」という。)第1条第1項第8号、第2項第7号及び第3項第5号の規定に基づき、旅館業の施設の設置基準、衛生措置の基準、構造設備の基準等を定めるものとする。
(社会教育施設等の指定)
第2条 法第3条第3項第3号(法第3条の2第2項、第3条の3第2項及び第3条の4第3項において準用する場合を含む。)に規定する条例で定める施設は、次のとおりとする。
(1) 図書館法(昭和25年法律第118号)第2条第1項に規定する図書館
(2) 博物館法(昭和26年法律第285号)第2条第1項に規定する博物館及び同法第31条第2項に規定する指定施設
(3) 前2号に掲げる施設に類するもの、公民館、青少年の教育又は福祉に関する施設及びスポーツ施設のうち、主として児童の利用に供される施設又は多数の児童の利用に供される施設で、市長が指定するもの
2 市長は、前項第3号の施設を指定したときは、速やかに当該施設の名称、所在地等を告示しなければならない。
(1) 国が設置する施設 当該施設の長
(2) 地方公共団体が設置する施設 当該施設を所管する地方公共団体の長又は教育委員会
(3) 国又は地方公共団体以外の者が設置する施設(当該施設に監督庁がある場合に限る。) 当該施設の監督庁
(4) 前3号に掲げる施設以外の施設 当該施設の所在地を管轄する市長
(衛生措置の基準)
第4条 法第4条第2項の規定による旅館業の施設についての衛生に必要な措置の基準は、次のとおりとする。
(1) 客室、応接室、食堂、調理場、配膳室、玄関、浴室、洗面所、便所、廊下、階段等は、常に清潔にしておくこと。
(2) 換気、採光、照明、防湿及び排水の設備は、定期的に清掃し、必要に応じて補修すること。
(3) 宿泊者に使用させる布団、枕、座布団及び丹前は、常に清潔にしておくこと。
(4) 宿泊者に使用させる布団及び枕は、清潔な布で覆っておくこと。
(5) 一の宿泊者に使用させた浴衣及び前号の布は、洗濯をした後でなければ、他の宿泊者に使用させないこと。
(6) 浴槽には、清浄な湯水を十分に供給すること。
(7) 水道法(昭和32年法律第177号)第3条第2項に規定する水道事業の用に供する水道、同条第6項に規定する専用水道及び同条第7項に規定する簡易専用水道により供給される水(以下「水道水等」という。)以外の水を入浴の用に供する場合は、その水質を規則で定める基準に適合させること。
(8) 浴槽内の湯水(以下「浴槽水」という。)(客室内に設けられた浴槽に係るものを除く。)は、宿泊者の入浴の用に供する間、浴槽からあふれるように清浄な湯水を常に供給し、清浄かつ適温に保つこと。
(9) 浴槽水を消毒するときは、塩素系薬剤を使用し、浴槽水中の遊離残留塩素濃度又は結合塩素のモノクロラミン濃度(以下「遊離残留塩素濃度等」という。)を規則で定める濃度に保ち、遊離残留塩素濃度等に関する記録をその測定を行った日から起算して3年間保存すること。ただし、浴槽水の性質その他の要因により塩素系薬剤を使用することができない場合若しくは遊離残留塩素濃度等を規則で定める濃度に保つことが困難な場合又は他の方法により浴槽水の水質を第7号の基準に適合させることができる場合は、この限りでない。
(10) 浴槽水を入浴の用に供するためのろ過器(以下「ろ過器」という。)を設けている場合は、浴槽水を消毒するための塩素系薬剤等は、浴槽水がろ過器に入る直前に使用すること。
(11) 浴槽は、毎日浴槽水を全て入れ替え、かつ、清掃すること。ただし、これにより難い場合には、1週間に1回以上浴槽水を全て入れ替え、かつ、清掃すること。
(12) 毛髪等を浴槽水から除去するための装置(以下「集毛器」という。)を設けている場合は、当該集毛器を毎日清掃し、及び消毒すること。
(13) ろ過器を設けている場合は、1週間に1回以上、ろ過器に水を逆流させることによって、付着した汚れを除去し、ろ過器外に排出すること(以下「逆洗浄」という。)等によりろ過器内に付着した汚れを除去し、ろ過器及び浴槽水を循環させるための配管を消毒し、及び浴槽を清掃すること。
(14) 入浴の用に供する湯水を貯留する設備は、常に清潔に保ち、かつ、定期的に清掃し、及び消毒すること。
(15) 前号の設備の温度は、通常の使用状態において、湯の補給口、底部等に至るまで摂氏60度以上に保ち、かつ、最大使用時においても摂氏55度以上に保つこと。ただし、これにより難い場合には、レジオネラ属菌が繁殖しないように、当該設備に係る湯水の消毒を行うこと。
(16) ろ過器及び消毒装置を設けている場合であって、浴槽に湯水があるときは、ろ過器及び消毒装置を常に作動させること。
(17) 水位計配管は、1週間に1回以上、清掃し、及び消毒すること。
(18) シャワーは、1週間に1回以上内部の水が置き換わるように通水するとともに、シャワーヘッド及びホースを6月に1回以上点検し、その内部を1年に1回以上、清掃し、及び消毒すること。
(19) 浴槽水等を河川等へ排水する場合は、その処理を排水処理設備等により適切に行うこと。
(20) 水道水等以外の水を入浴の用に供する場合の当該水及び浴槽水について、規則で定めるところにより水質検査を行い、これに関する記録を当該水質検査を行った日から起算して3年間保存すること。
(21) 営業者又は当該営業者が従業者のうちから選任する日常の入浴設備の衛生管理に関する責任者は、当該営業者が作成する入浴設備の衛生管理に関する事項を定めた要領に基づき衛生管理を行うこと。
(22) ねずみ、衛生上有害な昆虫等の発生の防止及び駆除に努めること。
(23) 感染性の疾病にかかっている者又はその疑いのある者が使用した物は、十分に消毒した後でなければ、宿泊者に使用させないこと。
(24) 客室にガス設備を有する場合は、その使用方法等を宿泊者に教えるとともに、元栓、ガス管等を十分に管理すること。
(宿泊を拒むことができる事由)
第5条 法第5条第1項第4号の規定により宿泊を拒むことができる事由は、営業者が宿泊しようとする者に対して法第6条第1項に規定する事項を告げることを請求した場合において、その者がこれを告げないときとする。
(構造設備の基準)
第6条 政令第1条第1項第8号の規定による旅館・ホテル営業の施設の構造設備の基準は、次のとおりとする。
(1) 客室は、宿泊者の定員に応じ、適当な広さを有すること。
(2) 浴室は、清掃を容易に行うことができる構造とすること。
(3) 浴室(客室内に設けられたものを除く。)には、適当な広さの脱衣室が付設されていること。
(4) シャワーは、浴槽水を使用しない構造とすること。
(5) 浴槽からあふれた湯水を入浴の用に供する湯水に再利用しない構造とすること。ただし、これにより難い場合には、再利用する湯水を消毒し、衛生上の支障が生じないように管理できる設備を設けること。
(6) 浴槽その他入浴の用に供する設備に浴槽水を供給する設備を設ける場合は、当該浴槽水が飲用に適しない旨の表示をすること。ただし、当該浴槽水が飲用されるおそれのない場合は、この限りでない。
(7) 浴槽に気泡発生装置その他水の飛まつが発生する装置を備える場合は、当該装置の空気の取入口からほこりが入らない構造とすること。
(8) ろ過器を設ける場合は、次に掲げる措置を講ずること。
ア ろ過器は、1時間当たりのろ過能力が浴槽の容量以上であるものとすること。
イ 集毛器をろ過器の前に設けること。
ウ ろ材は、逆洗浄ができるものその他洗浄を十分に行うことができるもの又は交換を容易に行うことができるものとすること。
(9) 屋外に浴槽を設ける場合は、屋内の浴槽水に屋外の浴槽水が混合しない構造とすること。
(10) 洗面設備は、宿泊者が使用するのに便利な場所に設けられており、飲用に適する水を十分に供給することができる構造であること。
(11) 宿泊者の需要を満たすのに十分な数の寝具を有すること。
(12) 便所は、宿泊者が使用するのに便利な場所に設けられていること。
(13) 便所には、換気口又は換気設備、ねずみ、昆虫等の侵入を防止する設備及び流水式の手洗い設備が設けられていること。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成24年7月1日から施行する。
(下関市旅館業に係る営業施設の構造設備の基準を定める条例の廃止)
2 下関市旅館業に係る営業施設の構造設備の基準を定める条例(平成17年条例第437号)は、廃止する。
附則(平成28年9月30日条例第57号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成30年6月22日条例第55号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(令和3年6月30日条例第56号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(令和5年3月29日条例第15号)
この条例は、令和5年4月1日から施行する。
附則(令和5年9月29日条例第39号)
この条例は、生活衛生関係営業等の事業活動の継続に資する環境の整備を図るための旅館業法等の一部を改正する法律(令和5年法律第52号)の施行の日から施行する。