○下関市システム共通基盤管理運営規程

平成29年7月10日

訓令第13号

下関市電子計算組織管理運営規程(平成25年訓令第7号)の全部を改正する。

(趣旨)

第1条 この規程は、システム共通基盤を適正かつ効率的に管理運営するとともに、システム共通基盤に搭載されている情報システムを利用した業務処理(以下「電算処理」という。)及び電算処理に係るデータの管理について、必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この規程において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) システム共通基盤 情報政策課が管理し、複数の主管課所室の情報システムを搭載して、それぞれのデータを連携して利用することができるものをいう。

(2) 主管課所室 電算処理をしている課所室又は電算処理をしようとする課所室をいう。

(3) 情報システム 電子計算機、電気通信回線及び電磁的記録媒体で構成され、情報処理を行う仕組みをいう。

(4) データ 電算処理に係る出力帳票、電磁的記録媒体等に記録されている情報をいう。

(5) 電磁的記録媒体 電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって電子計算機による情報処理の用に供されるものに係る記録媒体をいう。

(6) 出力帳票 データを出力した帳票をいう。

(7) システム共通基盤端末機 システム共通基盤に電気通信回線を介して接続され、データの入力又は出力ができる装置をいう。

(8) オペレーション 電算処理に係る操作及びこれに付随する作業をいう。

(9) 端末機 情報システムに電気通信回線を介して接続され、データの入力又は出力ができる装置をいう。

(10) データ受取者 システム共通基盤から出力されるデータを受け取る者として、主管課所室の長が当該主管課所室の職員のうちから指名する者をいう。

(職員の責務)

第3条 職員は、システム共通基盤の維持に努めるとともに、担当する事務の範囲を超えてデータを取り扱ってはならない。

(管理組織)

第4条 システム共通基盤に係るデータの保護及び管理に関する組織は、次のとおりとする。

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(職務等)

第5条 システム共通基盤管理者(以下「管理者」という。)は、システム共通基盤に関する総合的な管理を行い、並びに必要な事項を決定し、及び指示するものとし、総合政策部長をもって充てる。

2 電算処理責任者は、主管課所室において、電算処理に関して管理者の指示に基づき、必要な事項を処理するものとし、当該主管課所室の長をもって充てる。

3 電算処理担当者は、電算処理責任者の指示に基づき、必要な事項を処理するものとし、電算処理責任者が当該主管課所室の職員のうちから指名する。

4 データ取扱責任者は、主管課所室において、データの保護及び管理に関して管理者の指示に基づき、必要な事項を処理するものとし、当該主管課所室の長をもって充てる。

5 データ取扱担当者は、データ取扱責任者の指示に基づき、必要な事項を処理するものとし、データ取扱責任者が当該主管課所室の職員のうちから指名する。

6 システム共通基盤端末機取扱責任者は、システム共通基盤端末機の設置された主管課所室において、システム共通基盤端末機の適正な管理を行うものとし、当該主管課所室の長をもって充てる。

7 システム共通基盤端末機取扱担当者は、システム共通基盤端末機取扱責任者の指示に基づき、必要な事項を処理するものとし、システム共通基盤端末機取扱責任者が当該主管課所室の職員のうちから指名する。ただし、システム共通基盤端末機取扱責任者が特に必要と認め、電算処理責任者の承認を得たときは、当該主管課所室の職員以外の者を指名することができる。

8 システム共通基盤運用責任者は、システム共通基盤に関して管理者の指示に基づき、必要な事項を処理するものとし、情報政策課長をもって充てる。

9 システム共通基盤運用担当者は、システム共通基盤運用責任者の指示に基づき、必要な事項を処理するものとし、システム共通基盤責任者が情報政策課の職員のうちから指名する。

(データの持出し及び処分)

第6条 職員は、データを外部に持ち出してはならない。ただし、電算処理責任者及び当該データに係るデータ取扱責任者が特に必要と認めるときは、この限りでない。

2 前項ただし書の規定によりデータを外部に持ち出す場合は、電算処理責任者は、当該データに係るデータ取扱責任者と協議して、データの保護に関し必要な措置を講じなければならない。

3 職員は、不用となったデータの処分に当たっては、次に掲げる事項を守らなければならない。

(1) 電磁的記録媒体に保存されたデータは、当該電磁的記録媒体に保存されたデータに係るデータ取扱責任者と協議の上、これを消去し、又は判読不能にする措置を講じること。

(2) 出力帳票、判読可能なもので外部に持ち出すことが適当でないもの等は、判読し、又は復元することができないようにした後に廃棄すること。

(オペレーションの管理)

第7条 オペレーション(端末機及びシステム共通基盤端末機のオペレーションを除く。以下この条において同じ。)は、システム共通基盤運用責任者が別に定める書面に従いオペレーションの責任者(システム共通基盤運用責任者が指名した者をいう。)が行うものとする。

2 前項のオペレーションの責任者は、当該オペレーションが終了した都度、システム共通基盤運用責任者が別に定める書面に成果物を添えてシステム共通基盤運用担当者に引き渡すものとする。

(システム共通基盤端末機等のオペレーションの管理)

第8条 システム共通基盤端末機のオペレーションは、システム共通基盤端末機取扱担当者以外の者が行ってはならない。

2 システム共通基盤端末機取扱責任者は、システム共通基盤端末機取扱担当者を指名したとき、又は変更したときは、システム共通基盤運用責任者が別に定める書面によりシステム共通基盤運用責任者に報告するものとする。

3 システム共通基盤運用責任者は、前項の規定による報告があったときは、システム共通基盤端末機取扱担当者以外の者が個人番号(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号)第2条第5項に規定する個人番号をいう。以下同じ。)を利用する事務に係るシステム共通基盤端末機のオペレーションができないよう多要素認証(パスワード、静脈等複数の要素を用いて本人であることを認証することをいう。)を用いる等必要な措置を講じなければならない。

4 個人番号を利用する事務に係る端末機のうち、システム共通基盤に搭載されていない情報システムに係る端末機のオペレーションについては、前3項の規定を準用する。

5 システム共通基盤端末機取扱責任者は、システム共通基盤端末機のオペレーションに関し必要があるときは、電算処理責任者と協議するものとする。

(システム共通基盤端末機の仕様の管理)

第9条 システム共通基盤端末機取扱責任者は、システム共通基盤端末機に新たな機能を搭載しようとするときは、あらかじめシステム共通基盤運用責任者に書面により許可を求める申請をしなければならない。

2 システム共通基盤運用責任者は、前項の申請があったときは、速やかに許可又は不許可の決定を行い、書面をもって当該申請をしたシステム共通基盤端末機取扱責任者に通知するものとする。

3 システム共通基盤端末機取扱責任者は、前項の規定による許可の通知を受けなければ、システム共通基盤端末機に当該許可に係る機能を搭載することができない。

(システム共通基盤端末機設置課所室におけるデータの管理)

第10条 システム共通基盤端末機取扱責任者は、システム共通基盤端末機の設置された主管課所室におけるデータを適正に管理するとともに、ディスプレイ装置等の画面に表示されているデータを部外者(当該データに係る事務を処理している課所室に属する職員以外の者をいう。)が視認できないよう必要な措置を講ずるものとする。

(データの利用)

第11条 システム共通基盤運用責任者が保管しているデータは、当該データを所掌している課所室(以下この条において「データ主管課」という。)の業務の処理以外に利用してはならない。ただし、データ主管課の所掌するデータを利用しようとするデータ主管課以外の課所室(以下この条において「データ利用課」という。)の長がその所掌する事務のために当該データを利用して電算処理をしようとする場合であって、データ利用課の長、データ主管課の長及びシステム共通基盤運用責任者の協議が整ったときは、この限りでない。

2 前項ただし書の場合において、データ利用課の長は、システム共通基盤運用責任者が別に定める書面をシステム共通基盤運用責任者へ提出しなければならない。

(外部へのデータの提供)

第12条 職員は、データを外部に提供してはならない。ただし、法令若しくは条例の定めによるとき、又は行政目的に照らして外部への提供の必要があるとデータ取扱責任者が認めるときは、この限りでない。

2 前項ただし書の規定によりデータを外部へ提供する場合において、当該データを所掌するデータ取扱責任者は、データの保護に関して当該データの提供先と提供するデータの内容、使用目的、提供方法、管理方法等について覚書を取り交わす等必要な措置を講じなければならない。

(結合の禁止)

第13条 システム共通基盤に搭載されている情報システムは、国、他の地方公共団体その他外部の電子計算機を使用して与えられた処理手順に従い一連の処理を自動的に行う組織と結合してはならない。ただし、法令又は条例の定めによるときは、この限りでない。

2 システム共通基盤に搭載されていない情報システムのうち、システム共通基盤と電気通信回線を介して接続する情報システムについては、前項の規定を準用する。

(立入りの制限)

第14条 システム共通基盤運用責任者は、特に必要があると認める場合を除き、情報政策課が管理する執務室及び電子計算機室に、システム共通基盤運用担当者以外の者を立ち入らせてはならない。

(保安措置)

第15条 システム共通基盤運用責任者は、火災その他の災害及び盗難に備えて、情報政策課が管理する電子計算機室に必要な保安措置の整備に努めなければならない。

2 システム共通基盤端末機取扱責任者は、システム共通基盤端末機については、前項の規定に準じて、必要な措置を講じなければならない。

(事故発生時の対応)

第16条 電算処理責任者、システム共通基盤端末機取扱責任者及びデータ取扱責任者は、次の各号に掲げる事故が発生したときは、直ちに事故の経緯及び状況を調査し、システム共通基盤運用責任者へ報告しなければならない。

(1) 電算処理に関する事故

(2) データの取扱いに関する事故

(3) システム共通基盤端末機に関する事故

(4) その他システム共通基盤に影響を及ぼすと考えられる事故

2 システム共通基盤運用責任者は、前項各号に掲げる事故がシステム共通基盤に重大な影響を及ぼすと判断した場合には、直ちに管理者へ報告しなければならない。

3 システム共通基盤に搭載されていない情報システムのうち、システム共通基盤と電気通信回線を介して接続する情報システムで、システム共通基盤に影響を及ぼすと判断される事故が発生した場合においては、前2項の規定を準用する。

(電算処理の開始等)

第17条 主管課所室の長は、新たに電算処理を開始し、又は電算処理を変更し、若しくは廃止しようとするときは、あらかじめシステム共通基盤運用責任者が別に定める書面をシステム共通基盤運用責任者に提出し、その承認を受けなければならない。

2 前項の規定により電算処理の開始又は変更に係る承認を受けた主管課所室の長は、当該承認を受けた電算処理について、年間電算処理計画及び月間電算処理計画を作成し、又は変更した上で、適正に実施するものとする。

(業務の外部委託)

第18条 主管課所室の長は、電算処理に関して全部又は一部を外部に委託しようとするときは、下関市IT推進本部(下関市IT推進本部の設置に関する規程(平成27年訓令第6号)第1条に規定する下関市IT推進本部をいう。)が定める下関市行政情報セキュリティポリシー(平成28年3月22日制定。以下「セキュリティポリシー」という。)の例によりデータの保護のための措置を講ずるものとする。

(出力帳票等の引渡し)

第19条 システム共通基盤運用担当者は、第7条第2項の規定によりオペレーションの責任者から成果物の引渡しを受けたときは、速やかに当該成果物をデータ受取者に引き渡すものとする。

2 前項の場合において、当該成果物が電磁的記録媒体に保存されたデータであるときにあってはシステム共通基盤運用責任者が別に定める書面を添付し、当該成果物が出力帳票であるときにあってはシステム共通基盤運用責任者が別に定めるデータ受渡管理台帳にその受渡しを記録するものとする。

3 システム共通基盤運用担当者及びデータ受取者は、第1項の規定による成果物の受渡しに当たっては、その内容が適正であることを確認した上で行わなければならない。

4 出力帳票の搬入、分離、断裁、搬出等は、データ受取者が行うものとする。

5 データ受取者は、出力帳票の破損等により再出力を必要とするときは、システム共通基盤運用責任者が別に定める書面をシステム共通基盤運用責任者に提出しなければならない。

(セキュリティ対策)

第20条 システム共通基盤を利用する職員は、この規程に定めるもののほか、セキュリティポリシーに基づき、システム共通基盤に関するセキュリティ対策を適切に実施するものとする。

(その他)

第21条 この規程の施行に関し必要な事項のうち、システム共通基盤全体に関する事項は管理者が、その他の事項はシステム共通基盤運用責任者が別に定める。

この訓令は、平成29年7月18日から施行する。

下関市システム共通基盤管理運営規程

平成29年7月10日 訓令第13号

(平成29年7月18日施行)