水の情報誌「ウォータートーク」VOL.33

あなたの町へ水探訪 馬島編

水にまつわる歴史、水辺の風景、チョット珍しい水道施設など水に関するスポットを探索するシリーズです!

今号は、平成22年4月1日から下関市の給水区域になった北九州市小倉北区馬島の紹介です!

しまの歴史

馬島は北九州市の沖合約2.2㎞の響灘にあります。新生代の地質からなり、多数の化石が出土し、クジラの化石が出土したという記録もあります。江戸時代には「小六連島」と呼ばれ、六連島と対比されていました。島名は、かつて東隣りにあった金崎島が、砂がたまってつながり、その形が馬に似ていることに由来しています。

しまのすがた

島の周囲約5.4㎞、面積0.26?で、12世帯、47名(平成21年9月現在)の方が生活する、福岡県で人が居住する島としては一番小さな島です。六連島とは約300mしか離れていませんが、この島と六連島の間に県境があります。

島へのアクセスは小倉浅野桟橋から藍島(あいのしま)行きの市営渡船「こくら丸」で約22分、1日3便ほど運行されています。

岩礁が多く北側は波打ちで浸食され、また貝の化石が多く見られます。漁業を中心とした産業を営んでおり、その傍らで農業も行っています。島内にお店や学校はなく、小学生、中学生、高校生は船で通学しています。

しまのすがた馬島への分水開始から給水区域編入まで

馬島では、井戸を掘り生活用水として使っていましたが、井戸水の水質はよくなく、飲料水については島民の方が船舶を使い、北九州市戸畑区より購入していました。しかし、かなりの重労働の上、悪天候では給水できないなど生活用水確保が困難な状態でした。また、馬島周辺の海域では国際航路を掘り下げる計画があったため、海底送水管を布設することができないという事情もありました。

このような状況を解消するため、北九州市長と下関市長が平成12年8月29日のトップ会談で、下関市から北九州市へ市の区域を越えて水を分けること(分水)について合意し、平成16年4月1日に両市水道局間で分水契約を締結して、同日から分水を開始しました。県境を越えて水道水を供給する分水の方法は、下関市六連島に送水している海底送水管を六連島波止ノ鼻から分岐する、海底送水方式によるものです。

このように北九州市と下関市の協力により給水が行われてきた馬島は、より安全・安定・安心な給水を目指して、平成22年4月1日から下関市の給水区域に編入し、下関市の水道事業として新たなスタートを切りました。

馬島外観

おせわになります

馬島自治会会長の岩本さん、副会長の島田さん、水道担当の前田さん 馬島自治会会長の岩本さん
副会長の島田さん
水道担当の前田さん(左から)

 島のセールスポイントは?

 自然豊かなことです。

 産業・観光PRを!

 漁業と農業で生活しています。漁場は島の周囲です。農作物は卸売市場に出荷しており、現在は主にネギを栽培しています。夏には観光客が訪れ、海水浴、釣り、キャンプを楽しんでいます。キャンプ場の使用は無料ですがシャワーはありません。食料や飲料水は観光客の方で持込みしています。

 水道が布設されて変わりましたか?

 島には井戸がありますが鉄分が多くしかも濁っているので、そのまま飲むことはできず、風呂水にも使えませんでした。飲み水については渡船で運んでいました。
平成16年に水道が通ってからは生活が大変便利になりました。非常にきれいな美味しい水で本当にありがたいことです。しかし、これまでの水が貴重だった生活が長かったことから、節水意識はかなり高いですよ。

 水道施設の維持管理は?

 残留塩素濃度の測定や、水道施設(配水池、ポンプ場)の草刈りをしています。月に一度北九州市水道局の方が来て施設を点検しています。これまでに水質の異常、施設の不具合等トラブルはないですね。

 下関市民へのメッセージをお願いします!

 小さな島ですが自然豊かないいところです。皆さん是非一度遊びに来てください。


しまの水道設備

六連島の海底送水管始点と馬島の海底送水管到達地点
六連島の海底送水始点、馬島の到達地点

下関市の六連島と北九州市の馬島との間は、最も狭いところで300m! ここに海底送水管が布設され下関市から送水されています。

馬島配水池
タンク

ステンレス製の配水タンクです。ここから、12世帯47人の方に給水しています。


ちょっと寄り道

大山祇(おおやまづみ)神社
大山祇(おおやまづみ)神社の写真

島中央部の高台に大山祇(おおやまずみ)神社があります。神社の拝殿の左には、狛犬の代わりに砲弾がありました。この砲弾は、太平洋戦争の際、投下されたものらしいです。

化石

海底送水管の到達地点である島の北東部の海岸を歩くと数多くの化石を目にする事が出来ます。

化石の写真
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