緑内障

本当は怖い病気の話トップへ

緑内障のお話

眼科検査風景 緑内障は誰もが1度は耳にしたことがある有名な目の病気かと思いますが、緑内障は急性緑内障発作慢性緑内障に大きく分けられることはご存じでしょうか?特に急性緑内障発作はその名の通り普段はまったく症状がなかったのにある日突然に起こり、放置していると数日のうちに失明する可能性がある非常に怖い目の病気です。しかし、急性緑内障発作を起こしてしまっても早い時期に眼科で適切な治療を受けることで、助かる可能性の高い病気でもあるのです。そこで急性緑内障発作に関する知識を身に着けておきましょう。

 まず症状ですが、「目の痛み、目のかすみ」などの目の症状に加えて、「頭痛、吐き気」などの全身症状も伴います。そして症状は時間をおって強くなります。発作が激しい場合には目の症状よりも全身症状のほうが強く、頭や胃腸の病気だろうと考えて内科や脳神経外科を受診される患者さんもおられます。そして、この病気は夜間に起こりやすいのも特徴の1つです。また、風邪薬や睡眠薬、消化管内視鏡検査の前投薬などで誘発されるケースもありますので注意しましょう。急性緑内障発作はあくまで目の病気であり、眼科で適切な治療を受けなければ痛みが治まることはありません。そして、治療が遅くなればなるほど目の障害が強くなっていきます。

 では、この怖い急性緑内障発作は誰もが起こす可能性があるのでしょうか?実は起こす可能性のある人は非常に限られているのです。基本的には狭隅角といって角膜と虹彩で挟まれた部分(黒目全周の端の部分の内部)が狭い人にしか起こりません。これは眼科で診察を受ければすぐにわかります。仮に不運にも狭隅角だったとしても悲観することはありません。レーザー治療により急性緑内障発作を予防することができます(レーザー治療は万能ではありませんが、非常に有効な治療法です)。

 というわけで、急性緑内障発作を起こしてしまった人はもちろんのこと、普段まったく症状がない人も1度眼科を受診して自分の目がどうなのかを確認しておくことをお勧めします。ちなみに今回は急性緑内障発作について述べましたが、慢性の緑内障も継続した治療が必要な常に厄介な病気だということを覚えておきましょう。

ページトップへ