下関市立美術館


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所蔵品展 No.155

アヴァンギャルド大集合

会期 2021年5月15日(土曜日)~7月11日(日曜日)
午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)

※ 5月21日(金曜日)~6月20日(日曜日)は、臨時休館いたします
⇒6月22日(火曜日)から再開いたしました

休館日 月曜日
観覧料 一般:210円(160円)、大学生:100円(80円)
※()内は、20名以上の団体料金。
※18歳以下の方は、観覧料が免除されます。下関市と北九州市在住の方で、65歳以上の方は半額免除。(いずれも公的証明書の提示が必要です)
※下関市立美術館・北九州市立美術館友の会会員(特別・賛助・一般・ペア会員)の方は観覧無料。
 

展覧会紹介


 アヴァンギャルドavant-gardeとは、フランス語で、軍隊の最前線で最初に敵と戦う前衛部隊を意味します。19世紀前半のパリでは、進歩的社会を表現する芸術のことをアヴァンギャルドと呼びました。とくにシュルレアリスムやキュビスムなど、従来の規範に反発する傾向のことを指します。
 今回は下関市立美術館のコレクションから、桂ゆきを中心に、大正期から戦前までの新興美術をご紹介します。アヴァンギャルドというと西洋の前衛美術をイメージしますが、この度は、西洋の前衛美術に触発された日本のアヴァンギャルドと評される作家たちをはじめ、西洋美術の影響を受けて自己の表現を確立した日本の画家たちの作品を、幅広くご紹介します。


■岸田劉生と草土社
 まずご覧いただくのは、岸田劉生ら草土社の画家たちの作品です。1910年代、ポスト印象派が紹介されるようになると、感銘を受けた岸田劉生らは「ヒュウザン会(のちフュウザン会)」を 結成します。続いて劉生や木村荘八、中川一政、椿貞雄らは「草土社」を設立します。彼らは、草や土を暗い色調で執拗に描いた風景画や、対象の細部までを緻密に捉えたリアルな肖像画を描きました。こうした試みは 当時流行のポスト印象派やモダニズム美術の流れに逆行するようではありますが、時代の潮流に逆らって独自の様式を追求したという点では、彼らもアヴァンギャルドの画家たちであったといえるでしょう。


■桂ゆきとアヴァンギャルドの作家たち
 草土社が結成された頃、1910年代の日本では、キュビスムや表現主義など、西洋の前衛的な美術が次々に紹介されていました。大正から昭和に移り変わる1920年代には、 未来派の影響を受けた「アクション」、「マヴォ」などの前衛的な美術活動が開始されます。さらに太平洋戦争を控えた1930年代には、抽象的傾向の長谷川三郎、村井正誠、山口薫らの 自由美術家協会や、前衛的傾向をもつ画家たちによる九室会が結成されました。
 九室会の創立者の一人である桂ゆきは、コラージュから出発し、和紙やコルクや綿など様々な素材を導入し、その作風は目まぐるしく変遷しました。そこには一貫して既成の価値観や 表現そのものへの批判精神が見られます。彼女は自己の感性に正直であり続け、作品にはつねに存在物に対する新鮮な驚きが表れています。
 そのほか下関市立美術館のコレクションの中から、日本における抽象絵画の先駆者である長谷川三郎、油彩だけでなく版画や写真でも独自の抽象表現を追求した瑛九、都会の孤独を 描いた松本竣介ら戦前から前衛的な表現を追求してきた画家たちの選りすぐりの作品を紹介します。彼らが何を追い求め、自己の表現を確立していったのか、この機会にぜひご覧ください。


〈出品予定作品から〉

〈出品予定作品〉
岸田劉生《壺》《初夏の小路》、椿貞雄《童子像》《静物》、中川一政《少女》、木村荘八《自画像》、長谷川三郎《百合》、松本竣介《街にて》、古賀春江《題のない画》、村井正誠《人》、佐伯祐三《オニーの牧場》、山口薫《歌う鳥と壺》、桂ゆき《日なた》《伐採》《桜》、瑛九《夜の夢》 ほか 合計約40点


 展示作品リスト

 所蔵品展No.155 展示作品リスト
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 鑑賞ガイド

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特集 香月泰男の版画

香月泰男生誕110年を記念して、1階展示室において、所蔵する版画作品を紹介します。この度は、香月の旅シリーズを展示します。
(市民ギャラリー開催時を除く)
会期 2021年5月15日(土曜日)~6月27日(日曜日) ⇒6月22日(火曜日)から再開いたしました
午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 月曜日

 展示作品リスト

 特集 香月泰男の版画2 展示作品リスト


 関連催事

 会期中、関連催事は開催いたしません。

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